ヘンリー・デヴィッド・ソロー 森の生活
現代人は必要のないものを所有しすぎている。様々なローンに縛られる必要はないのだと筆者は声高に主張するが、そうしたものを頼りにしないと生活していけない人がいるのもまた事実。
これまでの人生の中で、物の必要性について考える機会はそれほど多くはない。例えば、マイホームや車、装飾品などは本当に必要なのだろうか。教育では、それらのものは当たり前のように必要であると指導しているが、実際のところ、それらは生活する上で必ずしも必要なわけではない。別になくても人間は普通に生活していけるのだ。にもかかわらず、それらは絶対に必要なものなのだと思い込まされて生活している人があまりにも多すぎる。自分が必要と思って購入するならまだしも、その必要性すら自分の頭で考えずに安易に所有しようと考えるのは危険なことである。
この本の著者であるヘンリー・デヴィッド・ソローは、過剰な労働や必要以上に物を買うことを盛大に批判している。自分の生活には何が必要で、どういう生活をしていきたいのか。一人一人それについて考えていくことがとても大事である。